付加型シリコーンゴムの耐高温性と低収縮性は、縮合型シリコーンゴムでは代替できません。しかし、付加型シリコーンはプラチナ触媒の中毒により硬化不良を起こしやすい欠点があります。この問題の解決策について、以下の使用シナリオ別事例をご紹介します。
別の記事「プラチナ触媒中毒現象の説明」から、硬化不良は毒性物質との接触によるプラチナ触媒の中毒反応が原因であることが明らかです。そのため、解決策の原理はこれらの毒性物質との接触を避けることにあります。
1. シリコン モールド製作
付加型シリコーンでシリコン モールドを作成する際に硬化不良を起こす一般的な物質は、粘土やUV硬化樹脂などです。プラスチシンによる硬化不良は、無硫黄粘土に置き換えることで回避できます。感光性樹脂が硬化しない場合は、変換方法を用いて付加型シリコーンモールドを作製します。まず縮合型シリコーンでモールドを作成し、エポキシ樹脂を鋳造して原型と同一のエポキシモデルを得ます。最後にそのエポキシモデルを用いて付加型シリコーンでモールドを作製します。
2. 電子部品のポッティング
電子部品を付加型シリコーンゴムで封止する場合は、S(硫黄)、P(リン)、As(ヒ素)などの化合物を含む物質を除去してください。除去できない場合は、プライマーを使用します。まず電子部品表面にプライマーを噴霧し、乾燥後に付加型シリコーンを流し込んでポッティングします。