HCRシリコーンの圧縮成形と押出し成形の違い

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  • 著者: Aaron

一般的に、HCRシリコーンゴムの成形方法には圧縮成形と押出成形があり、それぞれの成形プロセスには利点と欠点があります。以下にHCRシリコーンゴムの圧縮成形と押出成形プロセスの比較を示します。

hcrシリコーンゴム

1. 成形機

圧縮成形は真空加硫機で成形し、押出成形は押出成形機で成形します。

2. 加硫剤

圧縮成形では無臭加硫剤または二-二-五系加硫剤を添加し、シート状または切条状の原料を高温加硫して成形します。押出成形では二-二-四系加硫剤またはプラチナ系加硫剤を添加し、原料全量を押出成形後に加硫します。なお、圧縮成形で食品グレードを得るには無臭加硫剤を、押出成形で食品グレードを得るにはプラチナ系加硫剤を使用する必要があります。

3. 成形速度

圧縮成形は60~180秒程度、押出成形は数秒で完了します。

4. 適用例

圧縮成形は一定の形状・サイズで長さ制限のある製品(スマホケース、シール、ベビー用おしゃぶりなど)に適しています。

押出成形は長さ無制限のチューブ状や帯状製品(シリコーンホース、シーリング材など)に適しています。

5. 保存時間

圧縮成形用原料は加硫剤添加後約1ヶ月、押出成形用原料は約3日間保存可能です。加硫剤未添加の場合は1年間保存できます。

圧縮成形と押出成形の利点・欠点比較
  圧縮成形 押出成形
利点

1. 形状を問わずカスタマイズ可能。

2. 高精度で仕上がりが美しい。

3. 鮮やかな色調を自由に調整できる。

1. 長さ無制限に成形可能。

2. 生産サイクルが短く大容量生産に適する。

3. 廃材がほとんど出ない。

4. 金型コストが低く高速生産が可能。

欠点

1. 多くの機械は長さ500mm×幅500mmまで。

2. バリや端材が多く発生する。

3. 金型製作コストが高く、開発に7~25営業日要する。

1. チューブ状または帯状のみ、形状は単純。

2. 寸法誤差10mm以上は顕著。

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